ucodeとは

ucodeとユビキタスIDセンター

ユビキタスIDセンターが定めた、ユビキタス空間の中で個々のモノや位置などを識別するために使用するコードです。同じコードは二つとなく、流通するモノや場所にすべて異なるコードが割り振られています。

128ビット長のコードを基本して、さらに128ビット単位で拡張できる枠組みを持っています。これによりucodeでは、既存の各種番号やコード体系を包含できるメタコード体系を実現しています。

ucodeを実際に利用するためには、モノや場所にucodeタグと呼ばれるユビキタスIDセンターが認定したバーコードやRFIDタグを貼りつける必要があります。

ucodeタグの種類(カテゴリ、クラス分けの表)

ucodeは、その特性ごとにインターフェースカテゴリとセキュリティクラスの、2つの分類基準をもっています。

インターフェースカテゴリ

インターフェースカテゴリ 内容
0 光学的IDタグ 光学的手段による読取りが可能な印刷タグ
例:バーコード、2次元バーコード など
1 下位RFIDタグ 格納情報の読出し機能に限定されたタグ
例:非接触RFID、非接触ICカード
2 上位RFIDタグ 格納情報が変更可能でバッテリーを装備したタグ
例:非接触RFID、センサーノード
3 下位スマートタグ CPUなど計算機能を有し、非接触通信可能なタグ
例:スマートカード(暗号認証は秘密鍵暗号レベル)
4 上位スマートタグ CPUなど計算機能を有し、非接触通信可能なタグ
例:スマートカード(暗号認証は公開鍵暗号レベル)
5 下位アクティブタグ 電池内蔵で独自動作が可能なタグ
例:非接触RFIDタグ、センサーノード
6 上位アクティブタグ 電池内蔵で独自動作ができ、CPU搭載のタグ
例:小型コンピュータノード
7 セキュリティボックス 耐タンパ仕様の筐体で、大容量データの格納でき、
有線ネットワーク通信やセキュア通信eTPに対応したボックス
例:コンピュータノード
8 セキュリティサーバ 耐タンパ仕様の筐体で、大容量データの格納でき、
有線ネットワーク通信やセキュア通信eTPに対応したサーバ
例:カテゴリ7に加え、厳密な保安手続きで運用されたコンピュータノード

セキュリティクラス

セキュリティクラス 提供するセキュリティ機能
0 データ欠損検出機能
1 耐物理的複製 / 耐物理的偽造
2 同定防止機能
3 耐タンパー性(物理的、論理的)、 資源別アクセス制御管理機能
4 未知ノードとの安全な通信
5 時刻に依存した資源管理機能
6 内部プログラム/セキュリティ情報の更新機能

ucode解決サーバー

ucodeのキャリアであるバーコードやRFIDといったタグには記憶容量の制約があります。また、タグ内に記録された情報だけでは、タグを添付した商品の出荷後に追加や変更のあった最新情報(例:不良品のリコール情報)には追従できません。そのため、ucodeタグにはモノを認識するためのID(ucode)だけを格納し、格納できないその他の情報は、ucode以外のデバイス、すなわち、リーダー端末に用意したストレージやあるいはネットワーク上のデータベースに格納します。

ユビキタス・コンピューティング環境では、実世界に膨大な数のucodeタグや情報を扱うサーバーが多数存在するために、分散処理を行うためのデータベースサーバーが必要となってきます。この役割を担うのが、ucode解決サーバーです。

ucode解決サーバーは、インターネットのDNSに似た手法で、分散・階層構造化されたデータベースで管理されます。一度解決したucodeの情報は、一定期間、ローカルなucode解決サーバーにキャッシュを置き、同じ問い合せには、このキャッシュを使う仕組みにできます。このような手法を用いて、パフォーマンス向上を図っています。

ucode解決サーバーの構成図

ucode解決サーバ